楽な稼ぎ方提案、『インチキ占い師』編
増税の影響か、近くのドラッグストアからどん兵衛が消えてどこの馬の骨とも知れないカップ蕎麦が売り場を占拠しており、涙を堪えることしかできない。
ケチャップです。
「楽して稼ぐ」「暇で楽な仕事」「働かずに生きる」、一縷の望みを抱いてこれらの検索ワードを用いてニートや金欠から脱そうとした経験、誰しも一度はあるかと思います。
ないですか? 羨ましいな。
私は何回もあります。そして毎度のごとく「治験」「フリーランスエンジニア」「FX」「ブロガー」といった記事群に出くわしては絶望して布団に潜り込む羽目になるのです。
私は鬱病もちなので、治験はできません。お医者さんの許可があれば可能らしい(?)ので、いつかトライしてみたいとは思うんですけどね。
エンジニアについては、半ば諦めの境地にあります。勉強がしたくなくて大学を辞めた人間に、「常に勉強し続けなければならない仕事」が務まるはずがありません。
FXに至っては、失敗歴があります。どれぐらいスったんでしたっけ。
確か貯金を4分の1くらいに減らした段階で「ダメだこれ」ってなって止めたんですよね。こちらもやはり勉強と、なにより原資が必要ですから、「金がない」ことに悩んでいる人間には酷な話でしょう。
あとはまぁブロガーに関しては現在再々チャレンジ中なわけなんですが、それは置いておいて。
人には人の適性があって、「楽な稼ぎ方」というのもその適正にあったものが見つかればそれをやっていけばいいわけなんですが(例えば、治験なんかは健康体と勇気さえあれば中々ウマい稼ぎになるでしょう、知りませんけど)、私はその適正とやらを探すのにかなり難儀しています。
となると、もう自分で考えるしかなくなるわけです。
「存在しない仕事を作る」、私の寂寞極まるニート生活、あるいはストレス漬けの派遣労働生活において、存在しない仕事について妄想を膨らませることは、それなりの暇つぶしになりました。
私がそれらの仕事を実行していない時点で、少なくとも私にとってはその仕事は絵空事、机上の空論に過ぎないわけなんですが、発想自体を墓まで持っていくのはあまりにも勿体ないため、こうしてブログの肥やしにしていこうと思ったわけです。
さて、前置きが非常に長くなりましたが、今回は「インチキ占い師」の話です。
「「インチキ占い」なんてどこにでもあるじゃないか」と思われるかもしれませんが、そういうことじゃあありません。
それらはいわば『「インチキ」占い師』、私が今回話すのは『「インチキ占い」師』です。
前置きに「楽に稼げる仕事」を列挙しましたが、私が遭遇した「楽に稼げる仕事」には「占い師」というのもありました。電話占いとかチャット占いとか呼ばれるやつですね。
実は、この占い師という仕事にも若干足を突っ込みかけたことがあります。
とはいっても、簡単な入門書を買って冒頭を読んで諦める、という、「足を突っ込む」の中では最弱、親指の爪先くらいだったんですけどね。
何せ、この仕事もまた「勉強」が必要だったわけですから。
私がこれまでの人生で少しでも占いについて興味を持っていたら、それは「勉強」ではなく「興味の延長線上の調べもの」になったのかもしれませんが、あいにく私は四柱推命だの姓名判断だのタロット占いだのについては、「名前は知ってるし利用もしたことあるけど内容や仕組みについては全然知らない」止まりだったのです。
私は、人と喋ることが苦手ではありません。
自分に甘く評価するならば、むしろ「得意だ」とすら言えるかもしれません。
話題の二手先三手先程度なら先回りして会話の主導権を握ることもできますし、会話の裏で相手が何を欲しているのかを想像する余裕も持てます。自分なりのユーモアを織り交ぜて、相手から好感を得ることもしばしばあったでしょう。
そういうわけで、「占い師は私の天職なのでは?」と思っていました。
専門の知識や経験が必須であることを応募の電話で告げられるまでは。
やっぱり勉強が必須らしいのです。勉強は嫌いなので、私はここで占い師を諦めました。
ここで発想の転換。勉強したくないなら勉強しなければいいのです。
即ち、「インチキであることを大っぴらにして、「インチキ占い」を商品とする、『インチキ占い師』」。
「私はインチキの占いを売っていますよ」と掲げていれば、『「インチキ」占い師』のような詐欺にはならないだろう、という発想ですね。
この発想に至ってからは、もう机上の空論がどんどん広がっていきます。
必要なものは野外で使える机と椅子、あとは紙とペンがあれば十分でしょう。
スケッチブックか何かを買っておいて、TwitterアカウントのQRコードを貼っておくのもいいかもしれません。
駅前なり公園なりの人出の多いところで客を待ち、「お喋り」という特技だけでお金を稼ぐ。通行人や利用者にTwitterをフォローしてもらい、Webとリアルの両面から支持を集め、収益を増していく。完璧じゃないですか。
そんなわけありません。
まず駅前とかで商売するのってほぼ必ず行政か警察の認可が必要になるでしょうし、よしんばそれがうまくいったとして、「特技」がお金を取れるレベルかどうかの補償がありません(だからこそ「インチキ」なんですが)。
第一、私は外出が嫌いです。外に出てお金を稼ぐんだったらもっと確実な方法があるはずです。
『インチキ占い師』は、私の楽観と驕りと、それから「有名人になりたい」という欲望が組み合わさった、文字通りの絵空事だったわけです。
よくいるじゃないですか、Twitterで、働いているかどうかもわからないのに万単位でフォロワーがいて、絶大な発言力を持っている人。私はアレになりたかったんですよきっと。なんの蓄積もなしに。バズりたかったんです。
とまぁ、こういう感じのことを考えている時間がそこそこあるので、ちょくちょく話題にしていけたらなぁと思います。
実現するのが一番いいんですけどね、怖いんですよね結局。