アニメ『ハクメイとミコチ』2話感想、今回の「○○したい」は珈琲!
前回やったお話は原作第1話「きのうの茜」と第6話の「舟歌の市場」でしたね。
第6話「舟歌の市場」をアニメ1話でやるのはうまいなぁ、という話をしました。
あの話で「こういうアニメですよ」というのが一発で分かりますからね。
さて、今週放映されたアニメ第2話では、原作の3つのエピソードが公開されました。
第2話「ふたりの歌姫」、第3話「ガラスの灯り」、そして第23話「一服の珈琲」ですね。
放映直前に公式Twitterから公開エピソードが明らかになったのですが、前者2つはまぁ順当だとして、第23話ってのはいきなり飛んだなぁ、と思いましたね。
でも、これでいいんですよね。
むしろ、アニメとしてはこれで大正解です。
というのも、別に何の理由もなくいきなり第23話を採用したわけじゃないんですよ。
第2話「ふたりの歌姫」と第23話「一服の珈琲」は、場面や雰囲気こそ大きく違いますが、「付喪神」というキャラクターを共有している話です。
これらを1話分にまとめておくことで、視聴者の世界への没入を深めることができるわけです。
「ふたりの歌姫」の賑やかな雰囲気との対比で「一服の珈琲」の静謐さを強調している形になります。
また、アニメ第1話の「舟歌の市場」での様子との対比でもあるでしょう。
第1話で非常に賑やかな酒盛りをやった場所で、今度は、その余韻も鮮やかな珈琲のお話です。
原作のエピソードを非常に上手に連結させていると言えます。
このあたりはアニメ制作の妙ですね。
第1話から大いに期待を寄せていましたが、そろそろ「このアニメは単なる原作再現に留まらない、独自の魅力をもっている」と断定しても良さそうです。
この記事でも話題にしましたが、『ハクメイとミコチ』のすごいところは、その世界観の作られ方が非常に精巧だということです。
回を増すごとに、世界はどんどん広がり、描きこまれ、しかも繋がっていきます。
例えばアニメ第2話の「ふたりの歌姫」「ガラスの灯」が世界の拡がり、新しい領域の開拓です。
視聴者の感想は「この世界にはこんなものがあるのか!」といったところでしょうか。
そして「一服の珈琲」でやっているのが、広がった世界への描き込み、そして他の領域との関連付けですね。
視聴者の感想は「この世界にはこんなものまであったのか!」という感じなんじゃないでしょうか。
やや理屈っぽいことを書いてしまいましたが、確実に言えるのは、このアニメが「回を増すたびに面白くなる」タイプの作品だということです。
もちろん、今回初登場したコンジュやセンもこの世界の一員ですから、今後の物語にどんどん登場します。
ますます楽しみですね。
次回は何をやってくれるんだろう。